温度・湿度の管理
酸素室の中は空間が狭いため、ちょっとした外的環境の変化(天候やお部屋の温度など)や呼吸状態に影響されて温度や湿度が変化します。温度や湿度の大きな変化により体調を崩したり、あるいは症状を重くする可能性がありますので気をつけて管理しなければなりません。
温度・湿度計はケージに付属しております。
温度について
温度が低すぎるとからだの抵抗力が弱り、風邪をひきやすくなります。逆に高いと呼吸する回数が増え心臓や呼吸器に負担がかかります。また人間同様熱中症にかかる危険もあります※。特に老齢の場合や病気にかかっている場合は、体力が低下していますので注意が必要です。
※熱中症になると息苦しそうに呼吸をしたり、よだれが大量に出たり、あるいは下痢の症状がみられたりします。ひどくなると失神や痙攣を起こし、意識がもうろうとして呼びかけに反応しなくなったりします。 このような状態になった場合は、命が危険にさらされる恐れがありますので、からだを冷やすとともに、ただちに病院へ連れて行き治療してもらってください。
湿度について
冬から春にかけては空気が乾燥するため皮膚が乾いてフケの原因になります。またのどや鼻の粘膜が乾燥し、免疫力が低下することによってウイルスが侵入しやすくなります。梅雨から夏にかけては湿度が高くなるため、耳の中やからだのまわりに雑菌が繁殖して皮膚炎にかかりやすくなります。
ペットの種類によっては、夏の暑さに弱かったり、逆に冬の寒さに弱かったりしますので、特性をよくご理解したうえで温度・湿度管理を行ってください。
[一般的な目安]
小鳥 |
ハムスター |
うさぎ |
フェレット |
猫 |
犬 |
|
---|---|---|---|---|---|---|
温 度(℃) |
20〜30 |
20〜24 |
18〜24 |
15〜23 |
20〜28 |
21〜23 |
湿 度(%) |
50前後 |
40〜60 |
40〜60 |
30〜50 |
40〜60 |
50〜60 |
この表の数値に限らず、表情や動作(飲む水の量、呼吸の回数、動きが鈍くないかどうかなど)をよく観察して、快適と思われる範囲を把握することが大切です。
温度・湿度を調節する方法(例として)
温度を上げる(特に冬の寒い時期)
- 暖房器具でお部屋全体を暖める。
- 電気敷きマットを敷く。(画像参照)
火災が発生する危険がありますので、ファンヒーターやストーブを酸素濃縮器、ケージに近づけないでください。
低温やけどに気をつけてください。マットの上に毛布を敷いたり、タイマーを活用して定期的にスイッチを切るようにしてください。さらに体の向きを変えてあげることも必要です。
温度を下げる(夏場は特に重要)
- エアコンを作動させる(冷風をケージにあてるとさらに効果的)。
- 保冷剤やアイスノンをケージの上に置く。
- 犬や猫のように毛の長い動物の場合は、毛を短く刈ってあげる。
床は冷気がたまりやすいので冷え過ぎにご注意ください。
湿度を上げる
機器の近くで加湿器を作動させると酸素の生成能力が低下しますので、機器から離して設置してください。
湿度を下げる
- 湿気取りをケージ内に置く。
- 小型除湿機をケージ内で作動させる。
除湿機を作動させるとモーター熱でケージ内の温度が上がりますので、連続的に使用せず湿度が上昇したときに作動させるようにしてください。